2学期生の学生さんは、そろそろ後期の授業にも慣れてきた頃でしょうか。
もう何年も前のことですが、私は専門学校を卒業しています。
どの分野の学校でも、その道のプロである講師の先生をお招きして授業を行っているところが多いですよね。
そういった講師の先生とどうやって付き合っていくべきなのか、私の経験から書いていきたいと思います。
講師の先生がどういう人なのか把握する
私が卒業したのは創作系の専門学校でした。
なので、講師の先生方はプロの作家さんがほとんどという環境。
そんな恵まれた環境だったのに、当時の私は自分の好きな作品しか読まない偏った人間だったので、講師の先生方の作品に目を通していなかったのです。
周りにいる同じ志の生徒の中には、もちろん講師の先生のファンの方がいらっしゃいます。憧れの作家さんが授業をしてくれるので、それが目当てで入学する人もいるんです。
そういった生徒(ファン)がいる中で、無知な私は講師の先生がどれだけスゴイ人なのかわからないため、印象が良い生徒とはとても言えない状況になっていました。
先生と生徒という立場を理解する
先生のことを知らないからと言って、最初の印象が良くなくても、悪くなければ問題ありません。
教える立場である以上、講師の先生もよっぽどでない限り、上記のようなことは気にされていないでしょう。
生徒の中にいるファンの熱意に圧倒されるあまり、講師の先生へ必要以上に謙って接しなくても良いと思います。
教えて頂けることをちゃんと理解し、実践し、期日どおり課題をこなすのが模範的な生徒ですから、しっかりとやっていれば先生も見てくれています。
先生と生徒という関係は期限付き
先生と生徒という関係であるのは、その講師の先生が担当されている授業を受けている間だけと思ってください。
先生はプロの方ですから、お仕事関係の方(ファン含む)、講師をしている学校関係の方、プライベートでのお付き合いなど、日々多くの人と接していろんな関係を築いています。
そんな中、週に1回90分程度の授業を受け、一度に多数の生徒を相手にし、半年後には別の授業を受けに離れていく生徒のことなんて、顔も名前も覚えていません。
そもそも『先生なのだから、生徒のことを覚えているのが当然』と思うこと自体が間違いです!
生徒にとってはたった1人の先生ですが、先生にとっては大勢いる生徒のうちの1人にすぎないのです。
でも、せっかく講師をして頂いているのだから、プロの方と接点を持ちたいですよね。
単位が取れたら(卒業したら)そこでおしまいの関係ではなく、長くお付き合いをさせて頂いて、いずれは同じ業界で一緒にお仕事できるのが最良だと思います。先生も教えた甲斐がありますからね!
ではどうしたら、記憶に残る生徒になれるのか。
それはいかにして、強い印象を与えるかにかかってきます。
先生の活動を自分の目で見る
私が実際に行った体験談ですが、授業を受けているとたまに講師の先生が自分の活動の宣伝を行うことがあります。「今度出版されるこの作品を書いた」「今度上映されるこの作品に関わった」などなど。
そういった宣伝を『自慢話』と煙たがらず、必ずチェックしてください。
先生の作品が本であれば新品を購入し、映画であれば上映期間中に映画館へ行き、舞台であれば1公演でいいので見に行ってください。
中古ショップで本を購入したり、映画のDVDレンタルはオススメできません。
同じ授業を取っている友達に感想を聞いてもダメです。絶対に自ら足を運び、自分の目で見てください。
そして、その作品の感想を自分の言葉で、講師の先生に直接伝えましょう。
感想を言うのが苦手な人は、一言『面白かった』でも良いです。
でも感想を伝えるときは、なるべくSNSを使用しないでくださいね。先生と顔を合わせて言うことで、自分の顔や名前を覚えていてもらえる可能性が高まります。
在学中だけでなく、卒業してからもそういった行動が関係の維持にも繋がってくるので、とても重要です。
そういった行動の積み重ねが、講師の先生と親しくなるきっかけになります。
先生と親しくなるメリット
こういう書き方だと嫌らしく見えますが、先生と仲良くなることは決して悪いことではありません。
講師の先生も人間ですから、好意を持ってくれている生徒をないがしろにはしないでしょう。
(もちろん、学校の勉強をちゃんとやっている前提ですよ。成績とは全く別の話です。)
私は学生の間、講師の先生からライターのお仕事を紹介して頂いたこともありました。こういった行動で先生から信頼されていたのだと、今になって感じています。
卒業し、その業界で働くことになれば、いずれ講師の先生と仕事をすることもあるでしょう。そのときに自分の顔を覚えていてもらえると嬉しいですよね。
また、その業界で働く上で何か困ったことが起きたとき、先生と親しければ力になってくれるかもしれません。
講師の先生と仲良くなることは、目に見えない未来への投資だと思います。
合わない先生と無理して仲良くなる必要はない
上記のように親しくなりたい先生ではなく、あまり仲良くなりたくない先生がいた場合はどうしたら良いか。
先生にしろ生徒にしろ、人間ですから合う合わないがあるのは当然なので、無理に付き合う必要はないでしょう。
ただし蔑むような態度を取ってはいけません。講師の先生は、単なる先生ではなくその業界で働く先輩です。
卒業しておしまいの関係ではないので、敬う気持ちを忘れないようにしましょう。
最後に
先生と仲良くなると、学校の授業では聞けない業界のお話なども聞けるので、とても勉強になります。
媚びを売るのではなく、あくまで好意で行ってください。
学生さんがより可能性の幅が広がることを願っています。